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(S13)このスライドをごらんいただきますと、これは現在の町でありますけれども、狭い区画の中にこのように建物が密集しております。
(S14)このスライドでは、その反対側から見たところですけども、ロイヤルガーデンが見えます。この正面がコンドミニアムエリアとして開発を計画しているところです。
(S15)先ほどのミニスターからこのエリアを再開発してほしいという要請を受けたときに、86年、87年ぐらいでありましたけれども、私は香港での仕事に従事しておりました。そして香港から戻りまして、このコーズウエーのところを私はドライブして通ったわけです。そのときにここの土地に気がつきました。非常に類似してると。つまり、香港の東南エリア、九龍地域とよく似ているなど思ったわけです。そして、こちらのところは一方の香港島のような形に見える。ですから、ちょうど香港のような形で、ここのウォーターフロントの開発はできないだろうかと。例えば、ちょうど香港ではこちら側にシャングリラホテルがありまして、反対側の本島の方から見えるようになっている。ですから、シンガポールを巻き込むような形で、ちょうど香港の開発を例に踏まえながらやっていけないだろうかということを考えたわけです。それが、コンセプト形成の実となったわけで、図面をつくり始めたわけです。
(S16)ただ、問題はシンガポール国境と非常に近いということで、政治的・社会的な、あるいは非常に微妙な問題を解決しないといけませんでした。例えば、1988年から4年間、つまり92年まで民営化開発の許可のための合意とか、そういうさまざまな法的手続を州政府とやらないといけなかったわけです。これがその図面の写真でありますが、これは商業エリアです。今、左端のところをつくっております。このシーコーストまでつながる道路のところが終わりまして、今最初の建物をつくっております。6車線の道路です。現在ここのところの建築が進んでいます。
(S17)これが反対から見たコンドミニアムのブロックです。これはコンドミニアムのブロックのインプレッションでありますが、来年ぐらいから着工します。
(S18)なぜ私がくい打ち工法によるプラットホームを選んだかということでありますが、私がその専門家であるというだけではなくて、主に2つの理由があります。まず距離的な問題があります。つまり、ジョホールバルからシンガポール国境までの距離、ここはわずか1キロしかないわけです。ここは大体1.5キロぐらい。これが中央の線です。2つの国の間、つまり国境線です。もし私がここを埋め立てしたいというふうに思いますと、シンガポールサイトはこれに合意しないでしょう。それは汚染を生じるとか、いろいろな政治的な問題も出てくることになります。また、非常に狭いところを埋め立てしようと思いますと非常にコストもかかるわけです。ここは大体10メートルぐらいです。そして、シーウォールをつくりまして、非常に狭い土地をつくるということになりますと、コストが高くつくわけです。そういう2つの理由から私は埋め立てのかわりにフラットホーム工法を選んだわけです。また、環境的な観点から見てもこの工法には利点があったわけです。

 

 

 

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